私たちの故郷、“福島県”は、北海道・岩手県に次ぐ広い面積をもち、美しい海や川や湖沼がおりなす緑豊かな大地、
ほんとうの空に恵まれています。また、歴史と伝統に育まれた街には、風光明媚な地域が沢山あり、国内でも有数の観光地
として広く知られています。
そこに暮らす人々は、人情味に厚く、思いやりとやさしさを持ち、心豊かな気持ちを大切にする県民性を持ち合わせています。
このように恵まれた環境の中で、私たち養鶏協会・会員は、安全で高品質の“にわとりのたまご”を生産し、消費者の皆様に
お届けしています。
“たまご”は、安価で栄養価の高いタンパク源として、食卓に必要不可欠な食品であることが知られています。
たまごかけご飯、目玉焼き、卵焼き、ゆで卵等で直接いただくこと、様々な料理の素材として利用できること、
プリンやカステラなどのお菓子の原料とすることなど、極めて汎用性の広い食材として稀有な存在であるといえます。
我々、鶏卵の生産者は、“消費者の皆様の食卓を支えること(支えたい)”を誇りに感じながら、たまご一個一個、
心をこめて生産してまいりました。
しかし、2011年3月11日に発生した東日本大震災、大津波の被害を被った東京電力福島第一原子力発電所では、
人類史上最悪レベルの放射性物質の漏えい事故を起こしました。周辺地域への放射性物質の拡散は、農畜産物の汚染をはじめ、
様々な風評被害を生じさせました。また、養鶏生産者の中でも14名が被災し、やむなく経営中断を余儀なくされました。
あれから、3年半の歳月が経過いたしました。現在もなお、若干の風評被害がありますが、前を向いて進んで行きたいと考えております。
幸いにも、放射能漏洩事故の直後から、自主的に実施してきた“たまご”に対する放射性物質の定期モニタリングでは、
放射性物質は、これまで全く検出されておりません。養鶏協会の会員である生産者は、市場(マーケット)の要請に応じて、
毎週、毎月といった頻度で、たまごの放射性物質の検査を継続し、未検出であることを常に確認しております。
私たちは、安全はもちろんのこと、これからも皆様に“新鮮で美味しい”と喜んで食べていただく“たまご”の生産に頑張ってまいりますので、なお一層のご支援を心からお願い申し上げます。
平成26年11月